「アンドロポゾフィ臨床皮膚医学」の講座を受講して来ました。
リューダー・ヤッヘンスさんというドイツ人医師が講師です。
ドイツ語から通訳してもらって二時間半の講義。
周りがお医者ばかりで最初緊張しましたが、慣れました。
皮膚の三層構造を、内臓と対応させて、理解していきます。
アントロポゾフィー医学は、つまり人智学の医学で、つまりシュタイナーの医学ですが、シュタイナーが亡くなったあとも、発展している印象でした。
まったく実際的な医学として機能し、発展しているのです。
シュタイナーの偉いところは、基礎の部分を厳密にがっちり語るところなので、継承しやすいのだと思います。
アトピーはヨーロッパでは「神経性皮膚炎」と呼ばれているそうです。
皮膚の中でも神経系と代謝系の働きは系統としてはっきりわけられていて(もう一個なんかあったような……)、内臓の機能と結びついているのです。
さらにそれがエーテル体やアストラル体的な認識の広がりからとらえられます。
シュタイナーの医学や生理学はあまりに多層的で、あるところから僕の軟弱な頭はついていきません(笑)。
まじめに勉強したら何年もかかるでしょう。それだけの蓄積と奥行きがあります。
しかし、その精神はわかります。
日本の皮膚科は、皮膚を物質的にとらえています。つまり皮膚という一層として扱っています。
内臓との連動という発想もほとんどありません。
他の部門との連携、ホリスティックな発想がないので、行き着くところはステロイドしかない印象です。
皮膚科に行く人々が一様にステロイドを処方されているのをみるのは苦痛です。
それに比べると、アントロポゾフィにはとても豊かに多様なアプローチがあります。
自然物の中に、不足を補う、あるいは過剰を抑制する、鉱物、植物があるのです。
シンクロームでアトピーが消えた例がありますが、肌は奥が深い。時間もかかります。
表面だから表面に何かすればよくなるというものではないのであります。
皮膚の細胞は身体の内側から出てくるわけだから。
具体的な処方よりも、そういう構造や感覚を学びに行ったのです。
一方的に講義を聴くのは苦手で、ノートにいたずら書きをするのは、高校生のときと同じ。